Y高専一年生修了エントリ(寮のこと含む)
2022/04/03
ずっと書こう書こうと思っていたものをぼちぼち書いてみようと思います。
はじめに
私は高専という環境に自分を置けたことは非常に良かったのではないかという結論に今のところは至っておりますので、いろいろ書いてありますが関係者の皆々様方は何卒ご容赦ください……
進路決定
まず高専などというけったいなものがあるのは知っておりました。トトーリは割と高専がマイナーではない土壌であります故でしょう。
中2、3などになりますとぼちぼち進路を考えなければならない時期がやってきますが、当時からコンピューターなどを弄っておりましたので当然高専も選択肢に入ってくるわけです。
成績は割とよかったほうなので、やる気次第で何処にでも行くことができましたから、公立進学校(?)に行くか友人を追いかけて私立の進学校に行くか高専に行くかという三択で選ぶことになりました。
割と悩んだのですが、当時まだチャンネル登録者数が10+n万人だった平野勝也氏と私的ICT界の神様である登大遊氏に憧れて高専に入ることにしました
結果、寮での口癖は「《私立の進学校》に行けばよかった」と相成りました
試験
推薦組なので特に書くことはありません。おそらく電気科のM先生に詰められたことは覚えています。戦闘力カスの私には大変恐ろしかったですね
高専を推薦で受ける人は中学生の時にやっていたヘンなことを話すといいですよ
入寮
試験をパスして友人と遊び惚けていたらすぐに入学・入寮の日と相成りました。極めて遺憾
入学式が始まる前に校舎の正面玄関前で幼稚園時代のクラスメイトを見かけるなどしましたが友好関係は未だに結ぶに至っていません。
入学式は恙なく終了し、入寮式なるイベントも何事もなく終了しまして、寮(以下、牢獄)に放り込まれました
牢獄生活初日にはオリエンテーションのようなものがありまして、一年生が図書室二階の部屋に集められるわけです(その様子は年末のガキ使のオリエンテーションから笑いを抜いた版を想像してもらえればいいです)。役員紹介をそこでした後、寮の様々な施設を巡ったのをなんとなく覚えています。役員紹介のとき明らかに怖そうな先輩がおりましたが、一年通して怖かったです。
高専生活
せっかく高専に入ったんだからなにかせにゃならんだろうなぁと思い立ちまして、空気が心地よかったのでロボコン同好会に居座ることにしました(仕事はしていない)。ラズパイをたくさん触れるのは本当にあり難いです。おかげでいろいろなものへの偏見じみた抵抗感が少しずつ薄れているのを感じています。しかしC,C++に対する偏見は未だ消えていません……
マジでC,C++は中学のうちに触っておくべきだったなぁと後悔しています。ポインタがメモリの場所を表すものであることを理解したのが2022年入ってからなのでダメです
本来パソコン同好会に入るべきなのでしょうが、部活動紹介のときになんかこわかったので今でもよりついていません。
高専は数学が難しいという話でしたが、割と普通でした。地元の友人が受けた駿台模試数学、1mmも解けなかったのでおそらく普通校の人間のほうが難しいことやってると思います。講義のスピードもそんなに速くないと思います、安心して入ってきていいでしょう
総合工学科を導入した高専に陰キャの居場所はありません。覚悟してください。
女子がそこそこ多く、陽キャの男子もそこそこ多いので私のような人種は隅っこぐらしを余儀なくされます。平野勝也氏の「最高にロックな学校」という言葉に釣られて入ってきましたが、そうではありませんでした。つらいですね
化学科のこととか建築科のこととかやるのもそこそこキツかったです。情報系のことをやる時間もそいつらによって消えてしまいました。去年までは一年生からC言語できていたようですが、今年からPythonです。私に総合工学科という仕組みは向いてないようですね……
思いっきり技術屋をやりたい人間はロボコンなりプロコンやらをやるといいと思います。そこが唯一の居場所になる。
寮生活
悪いことは言いません、入寮やめましょう。今からでも遅くない
いや、何がよくないかと言われてもうまく言語化できないんですよね……謎の違和感というか嫌悪感が暮らしているうちに徐々に心を蝕んでいく感じがします。
「火事になったとき助けられない」とかいうわけのわからない理由で部屋鍵開けて寝させられる(寮内窃盗の危険、プライバシーって何だろう?)とか、寮のネット回線はIPv6使えないとか、学校行った後に部屋に入られて引き出しの鍵を閉めてるかどうか確認される(別に何か見られちゃマズいもの持ってるわけではないが、中身を勝手に見られる可能性があるのがけしからん)
等々、言語化できる不満と言語化できない精神的な何かが混濁せし場所です。入ったら負けです。こんなところ入るのはやめましょう。通学できる人間は絶対に通生になることをお勧めします。
あ、フレッツを引きたい一年生がいたら@sarukiti_21sに連絡をください。16人以上希望者がいればお得になるので(工事できるとは誰も言っていない)
学年別集会
一番精神的にキツいのは一か月に一回行われる学年別集会ですね
1・2年生が寮食堂に集められて上級生のありがた~~いお言葉を頂戴したり、説教を食らったりします。我々1年生が説教を食らうことはそんなに無かったのですが、2年生が思いっきりブチ切れられることがあって「来年はウチらもこうなるんやろか…」などと思って精神衛生上非常に良くなかったです。先生からの諸連絡だけでいいんじゃないのかな…と思ったりします。
先行研究のブログがあるのですが、流石にここまで前時代的なことはもうやってないです(役員選挙は紙に書くあるいはMS Forms形式になっていますが秘密選挙もクソもない選挙もどきです……)。こういうことを恐れているなら心配はいらないと思います。
成長したこと
デメリットみたいなことばかりぐちぐち書いてきましたが、私は高専に入って成長できたのでしょうか?
これは自信を持って断言できます。成長しました。
やったこと-1
寮には当番というものがあり、1・2年生は貴重な夜8~12時を労働で潰すことになるのですが、これを忘れると反省文を書かされたり(本当)、先輩からボコボコにされたり(語弊)します。
これはけしからんじゃないかということで当番を通知するLINE BOTを作りました。
最初はGoogle Spreadsheet → GAS → LINE Messaging APIという構成で動いていたのですが、
LINE Messaging APIは課金しないと発火の回数に上限が来てしまい月末に動作しなかったです。
よって最終的にこんな構成で一年間働いてくれました。
これをすることによって、一年生の当番忘れを劇的に減らすことができ、私はJavascriptとGASをちょっと勉強することができました。
課題として、IFTTTが発火するタイミングが大変不正確であることがあげられます。あと、IFTTTに障害が発生した場合はうまく働いてくれません(一敗)。
LINE NotifyはcurlなどでAPIを叩くことができるようなので、GASから発火させれば割と精度が出るようになると思います。やってみたい一年生がいたらやってみると面白いかもしれませんよ?
やったこと-2
Wi-FiやBluetoothを触れたらおもしろいだろうと思って五月あたりにESP32を買いました。それを使って忘れものタグ(AirTag的な)を作れたら面白いんじゃあないかということでちょっとやってみたことがあります。
うまくいったように思えたのですが、ブザーの足が折れやすいことと電源をどうするかで頓挫しました。
これじゃいかんと考え、今度はSwitchbotを自作しようと思い立ちます。理由として、寮では電気のスイッチを切り忘れて学校にいくとボコボコにされることがあげられます。
結果、電気を切ることはできてもつけることはできない欠陥品ができました。スイッチとの接地面が広いサーボホーンを作ればいいのではないかと思って光造形プリンタを買いましたが、未だ試作できていません。成果ゼロじゃねぇか
Switchbot、高くないですか?
— 🐼さたーん⛩️ (@saru_second) December 2, 2021
だったら自作すればいいじゃない!#ESP32#Switchbot pic.twitter.com/mNRdbqzj5J
やったこと-3
春休み中にWebExtensionAPIを使ってなんか作ろうじゃないかということで、FirefoxでVivaldiのクイックコマンドのようなものを実装してみました。
そのうちGithubかなんかでxpiファイルを配ろうと思っています。
UIも割とProtonライクに仕上げることができて大変気に入っています。
やったこと-4
ロボコンではオフシーズンの校内大会でプログラムを書いていましたが完成する見込みもないままコロナの影響で大会自体なくなってしまいました。
Jetson nanoやRaspberryPi、Realsense D435など、非常に興味深いものをいろいろ弄らせていただきました(知見を残せたとは言っていない)。
来年はもっと貢献できたらいいなぁと思っていますが……どうなることやら
総括
今年一年間は割とJavascriptを触っていることが多い一年でしたね……
高専に入った目的はC/C++を触れるようになればいいなということでしたが、それは全く果たせていません。
しかし中3の時と比べてモチベーションを非常に高く保つことができていましたし、部活の恐ろしくつよつよな人間と毎日三時間ほど過ごすというのは非常に有効なように思うので、高専に入ったメリットは大きいのかなぁと思っています。
「地獄に身を置かなくてもモチベ保てるしFa〇codeやAbla〇eにいるから人脈もあるぞ!」みたいなつよつよマンはこんなところ来る必要ないのかなぁとも思いました。少なくとも一年生の間で、情報科目の講義によって新しい知見が手に入ったようなことは一度もなかったので…(
旋盤だの建築の構造なぞは興味がないのでふまじめに聞き流していましたが、登さん曰く専門でないものの知識を深めるために八割時間を使ったほうがいいとのことでしたので、二年生はきちんと他分野の講義もまじめに聴こうと思いました
追記:寮はやめといたほうがいいです